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仕立て映えを決める生地感
2020.10.02
服の仕立て映えは生地感で決まるといわれています。生地感とは、生地の表面や風合いなどの質感のことです。オシャレにみえる人はシーズンに合わせた、表情豊かな生地を取り入れています。今からの深まった秋冬の洋服には体を温め、快適に過ごせる上質の生地を選んで一歩先のオシャレを楽しんでまいりましょう。秋冬にオススメの生地をご案内です。
【サキソニー】
主にイギリス、スコットランド製の伝統生地として知られるサキソニーはうっすら毛羽がかった素材感が特徴。
梳毛糸(そもうし)と言い、短い毛足を取り除いて毛足の長い羊毛繊維に撚りをかけて糸にしています。
強く撚りをかけている為、糸の表面が滑らかになり凹凸感の少ない光沢のある生地になり、肌触りが柔らかく、
着心地も軽く病み付きになる生地です。
【ブリティッシュウール】
ブリティッシュウールは世界のウールのわずか3%しか取れない希少価値の高い羊毛です。他の国の羊毛と比べて、クリンプ(繊維の縮れ) が多く、保温性が非常に高く、伸び縮みする弾力性が高いので、冬の衣料にとっては最高の素材。英国の厳しい気候に耐え抜く羊から産出されるので、丈夫で風雨を跳ね返す力も持ち、こすっても擦れにくいことなど、型くずれがしにくいのも特徴です。コートには最適。
【ラムウール】
ラムウールは生後5~7ヶ月前後までのメリノ種の仔羊から刈り取られる羊毛。 ウールよりも、さらに繊維が細いため、光沢がありしなやかで 保温性も高いという特徴があります。ふわふわの仔羊の毛を、紡毛加工してできたラムウールは、ウールよりも柔らかく着ていても疲れにくいことから、3ピースには最適な生地です。
【ベルベット】
ベルベットは、ビロードとも呼ばれ、古くから親しまれてきました。生地の表面を起毛したパイル織物の一種で、2枚の生地の間にパイル糸を織り込み、その間をカットしたものです。柔らかく強く美しい光沢感があるのが特徴で、昔はヨーロッパの王侯貴族たちが愛用してきました。そのラグジュアリーな雰囲気はスマートカジュアルシーンには最適です。
【コーデュロイ】
布地の表面を縦方向に施し毛羽立たせた織物。綿素材が一般的で、表面の毛羽立ちが保温性をアップ!コード状の凹凸の畝が入っているのが特徴で、ジャケットやボトムにオススメ。縦のIラインを強調してスラリと見せてくれるコーデュロイは、太い畝はインパクトがあるためアクティブなシーンに、細い畝はキレイめなスタイルに適しています。
【レザー】
レザーの魅力は、何と合わせてもクールでスタイリッシュな印象のコーディネートが組めることです。本革レザージャケットは、流行に左右されず、着れば着るほど自分の身体にフィットし、色の変化やシワなどの独特な味わいが出てくる一生物。転んでも身を守ってくれる頑丈な素材は、薄手でも風を通さず保温性が髙いため、冬でもスマートに着こなせます。レザーの種類が変われば、同じデザインでもがらりと雰囲気が変わってみえます。
【メリノウール】
メリノウールとは、オーストラリアやニュージーランドで飼育されているメリノ種という羊の毛のことです。保温性が高く、ウールの中で最も高級な一品とされています。繊維が特に細くて柔らかく、肌触りが良く、免疫機能を備えているためニオイの原因となる細菌を抑制して、不快なニオイを防げてくれます。さらに繊維の中に多くの水分を蓄えているため、静電気の発生も少なく埃やごみもつきにくいのもプレミアム繊維として評価されている理由です。
【カシミア】
その肌触りの良さと光沢感、軽さと稀少性の高さで「繊維の宝石」と呼ばれ、世界中で広く愛され続けているカシミア。フォーマルシーンや大切なビジネスシーンにおいてマストアイテムとされているカシミアのコートを仕立てるためには、約30頭分のカシミヤ山羊の毛が必要です。トレンドに流されず、冬ファッションをリッチに決めてくれる逸品です。
【カシミアニット】
カシミヤの産毛を編んで作られるニットは収縮性やドレープ性がよく、体の動きにフィットします。ウールと違って、カシミヤに含まれる油脂のおかげで、表面がツヤツヤに見え美しい光沢感を楽しめます。上質なカシミヤは、毛の長さもきれいに揃っているので、とろけるようなさわり心地に仕上がります。
冬は目の前。お好みの生地とアイテムを選んで、今年の冬のお気に入りの1着をお仕立てください!